映画「あなたのおみとり」を鑑賞してきました

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木川剛志です。
村上浩康監督の最新作ドキュメンタリー「あなたのおみとり」を鑑賞してきました。

この作品は村上監督がご自身の父親の最後の時間を看取る、そういうドキュメンタリーです。

村上監督には、昨年度、和歌山大学での「蟹の惑星」上映会、また教員のドキュメンタリーフィルムでの撮影で大変にお世話になりました。和歌山にいらっしゃっていた時にこの「あなたのおみとり」については簡単にはお話を聞いていて、絶対に見ようと決意。しかし、東京のポレポレ東中野や、関西での舞台挨拶にはタイミングが合わず。

大阪での舞台挨拶の日は、滋賀県甲賀市に行き、その夜は実家で久しぶりに家族4人で昔よく通っていた中華料理に行きました。母親は大病、そして階段からの転落による頚椎損傷による車椅子生活。長い間、入院してたのですが、ようやく車椅子ではありますが、外食に行こうというそういう雰囲気になったんです。当たり前に近くにいるはずの家族。しかし、事故や病気、または時間によってその関係は少しずつ形が変わっていく。

滋賀県から和歌山への移動。第七芸術劇場での「あなたのおみとり」の上映時間は11:30から。ちょうどいい。そんなわけで、十三を経由して和歌山に帰ることにしたのでした。相変わらず、十三は濃い街でした。

1時間前にぐらいに十三には付き、いろいろとややこしい感じの客引きに呼ばれはします。やっぱ、すごいです。これが大阪っていう感じがしました。

映画鑑賞。村上監督はナレーションを使われないのが作品の特徴かもしれないです。そして、村上監督は実のお父さんの死の直前を見つめます。それこそ、たんたんと。おそらく、いろいろな感情があったことでしょう。しかし、村上監督のカメラが見つめるのは、そこにある現実でした。

だからこそ、少しずつ変わってきた私自身の家族のことも、映画の間に考えることができました。祖父母は見送っていますが、自分の父親と母親はまだ存命。村上監督が描いた現実も、私は近い将来に見ることになるのでしょう。

どの家族にもある光景なのかも知れません。しかし、それらは秘められ、家族だけで共有する光景。それを他者の視線で見ることの不思議さと、でもそこにある現実感が、心に届きました。

まだ、うちの学生たちにはわからない世界かもだけど、でも、見てほしい。

上映は、和歌山から一番近いのは、大阪は十三の第七芸術劇場で。10月11日までです。

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