第1回受賞作品

グランプリ

コットンダイアリー

審査員コメント

藤田さん:僕は立命館大学の講師などもやっているのですが、僕の授業の1番最後に企画書を作ってくださいという課題を皆さんに出していて、その際に「身近なところから何か見つけてください」ということを言っています。まさにコットンダイアリーは尾松さんの身近なところから人それぞれに映画、ストーリーがあるということをまとめた作品だったと思います。さらに僕たちが業界で使う言葉として「ドキュメンタリーの神様が降りてくる」という言葉があるのですが、リュウゼツランが咲いたりしたことも含めてやっぱり尾松さんは持っているのだろうなと思いました。いい作品でした。

小杉さん:本当に最後まで議論が分かれながらも選ばれた実力があると思います。テイスト的には僕個人的にはああいうイメージが結構好きなのですけど、ドキュメンタリーの神様が降りてきたということもありますし、テンポの良さもありますし、そういう意味はでは本当に見ていて飽きない部分があるかと思います。これからまだまだ頑張っていただきたい部分いうのもたくさんあるかと思いますけれども非常にいい部分が多かったなと感じました。映像が綺麗で、アーティスティックの部分では間違いなくナンバーワンだったなと思います。それこそVlogの全盛の時代でVlogを評価したらこうなるのかというようなところもあったりして、そういう意味でも非常に優れた作品をお創りになったと思います。非常にグランプリに相応しい作品でした、おめでとうございます。

山田さん:本当に見ていて飽きさせないというか、どんな展開になるのだろうという思いで見ていました。ドキュメンタリーは見ていてどうしても途中で退屈になってしまうというものもやっぱりある中で、最後にこんな展開になった、しかもそれがめちゃくちゃ身近なところで、最後にキセキもあり…、伝えたいことと伝わることのバランスがめちゃくちゃ良かったです。 なかなかドキュメンタリーでここまで完成度高くできない中で、勉強もしながら学生という立場でこれをやってきたというのはすごいなと感心しました。

準グランプリ

2022 濃厚接触日記

審査員コメント

藤田さん:実はこの映像を最初に見た時、映像の表現的にどうなのかと一瞬思ったのですが、よくよく考えてみたらちゃんと映像が自由に撮れてないということが現実なのだなと思い、なるほどね、と思ったのです。しかし、随所ちょっとずつ工夫があって本当に今の若者同士が繋がりたいというところにずしっときました。

小杉さん:グランプリとの甲乙つけがたいというのは、今時代を映すものとしての表現力が一番だったからです。若い学生諸君がどんな思いでこの時代を生きたのかというのがすごく描かれて分かりやすく伝えられていました。ある種勢いですね。一方もう一つの方はそれとは違う意味で選ばれています。でも準グランプリとして、時代性を我々はすごく感じたのでこの作品を選ばせて頂きました。本当に学生のみんながよく分かる作品だったと思います。

審査員特別賞

無題

審査員コメント

藤田さん:この作品を見て、人間の深さをものすごく感じました。今の世の中的に弱者が置き去りになるようなことが多いですが、障がい者の方が持っている“力”を見事に表現した作品でした。

小杉さん:本当に力強い作品でした。実際私も知的障がい者の方のドキュメンタリーを撮ったことがあり、その時のことを思い出しながら学生の若い作家の方がこういうものを作ったということに非常に感銘を受けました。90歳の主人公のサポートをしている窯の方が10年後、20年後の話をされたときにこの国の現実を見たような気がしました。そういう意味でも現実を見た作品だったと思います。

山田さん:本当に短い作品の中に色々なことを考えさせられるシーンがあり、訴えかけるシーンがり…。これがドキュメンタリーなのだなということを改めて感じる作品でした。

観客賞

無題

きのくに特別賞

ボクはケーキが食べられない

審査員コメント

藤原:学生目線として見た時にアレルギーに対して気を使うのではなくて、「理解する」という視点が養われたと感じこれから生きていく上で自分自身の食物アレルギーに対する考え方やそれ関する将来について考えさせてくれる作品だったなということで選ばせて頂きました。

審査員長総評

学生の皆様の作品と向き合うのはとっても面白いですね。「コロナ」と言っても人それぞれ見方が全然違いますし、色々な作品があったので、どれも自分の心に残ったものばかりでした。 最初のおやつクラブも突っ込み不足だったというコメントがあったかもしれないが僕自身は結構好きな作品でした。貧困の問題をちゃんと分析しながらやったのもよかったし、全部言えませんけどどれもココロに残った作品でした。

授賞式映像

授賞式の模様